第14代会長  佐野 正秀

昨今の我々を取り巻く環境ですが、100年に一度とも言われる大不況の真只中にあり、且つ50年ぶりの政権交代に表れているように、まさしく先の見えない状況が続いております。おそらく、設立50年を迎える我が協会の歴史の中で最も厳しい環境の中におかれていると言っても過言ではないと思います。そんな状況の中、本年3月11日には日本国民誰もが予想だにしなかった東日本大震災が発生しました。死者、行方不明者2万人有余とも言われ、さらに追い打ちをかけるような東京電力の福島第一原発事故、更に計画停電、20兆円とも言われるインフラ災害、今後の日本経済に与える影響など想像だにできません。「ガンバレ日本」を合言葉に復旧、復興に向け日本国民一丸となっておりますが、未だにこの大災害を正面から受け止めることが出来ずにいるような気がします。

しかしいくら想像もできないような厳しい状況下にあろうとも、我々は心新たに専門の職能集団として、歴史、文化、風土など地域特性を充分活かしながら住民協働のもと、建物の長寿命化や資源の再利用等さまざまな研究に積極的に取り組まなくてはなりません。

我々会員一人ひとりは職能集団としての品格を重んじつつ、環境に十分配慮しながら「暮らしやすさ日本一」、「美のふるさと山梨」の実現に向けて街づくり、山梨づくりに貢献していきたいと考えます。